サブタイトル
言葉の力を育てる
―教科を超えた言語活動の実践と評価―
特集内容
教育シンポジウムin東京 2014は、「言葉の力」を総合テーマに、
「特別支援教育」(第17回)と「学力向上」(第18回)の視点から2回にわたり、
教育の今とこれからについて議論が重ねられた。
「言語活動の充実」は新学習指導要領における最重要課題の一つであり、思考力・
判断力・表現力の基礎となる「言葉の力」について、教科を超えて育む重要性や、
指導法と評価の課題が検討された。また、これからの社会に必要な資質・能力を
考えるなかで、「言葉の力」を基盤とするコミュニケーションや発信する力、
思考することの楽しさについて総合的に考えていく。
目次等
【基調講演】
「21世紀に求められる資質・能力 ~教科横断的に言語力を育てるとは~」
市川 伸一 東京大学大学院教育学研究科 教授
【教科を超えた言語力育成・言語活動の充実への取り組み】
【実践報告】
「9年間を見通した言葉の力の向上」
樋口 郁代 東京都渋谷区立渋谷本町学園 統括校長
【レクチャー】
「新学習指導要領における言語活動の充実と授業改善について」
橋田 裕 文部科学省初等中等教育局教育課程課教育課程企画室 専門官
【特別講演】
「言葉の総力」
外山 滋比古 英文学者/評論家
総括「シンポジウムを終えて」
寺﨑 昌男 公益財団法人中央教育研究所 理事長
取材対象概要
日時:平成26年3月1日(土)
会場:東京総合美容専門学校 マルチホール
主催:公益財団法人 中央教育研究所
後援:東京都教育委員会,茨城県教育委員会,
神奈川県教育委員会,群馬県教育委員会,
埼玉県教育委員会,千葉県教育委員会,
栃木県教育委員会,長野県教育委員会,
新潟県教育委員会,山梨県教育委員会
㈱時事通信社,東京教育研究所,㈱学習調査エデュフロント
内容紹介
(本文より)
言葉の力についてお話ししてきましたが、第一は、視覚的な言葉への偏重を反省し、
聴覚的な言葉の価値を理解すること。そして、簡単にはそういう考え方に
移ることはできませんから、当面、最も手早くできることとして、子どもの良い
ところを発見すること。
しかし、これは、ほめる側にもなかなかの力が必要でありまして、皆さんご経験が
あると思いますが、ぼんやりしていれば良いところは目に入らず、悪いところ
ばかりが目に入ってきます。
しっかりと目を見開いて良いところを見付けて、その良いところを一言に託す。
そういうことによって、ひょっとすると日本の言葉の教育は、諸外国の「聞く・
話す・読む・書く」をある程度総合した言葉の教育に対して、十分対抗し、
これを乗り越えることができるのではないでしょうか。(外山滋比古)
「教科横断的な言語力」の育成についてですが、教科学習における説明、発表、
討論、まとめ、レポート等は国語科だけのものではありません。言語力の基本的な
ことは国語科で教えるとしても、各教科の学習の中で活用し、
伸ばしていく必要があります。
国語科以外の教科でいかに指導していくかという意識がもっと必要だと思います。
(市川)
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