サブタイトル これからの時代の「子どもの学び」を考える 特集内容 平成23年度、小学校から順次完全実施される学習指導要領では、思考力や言語力、 表現力の育成が強調されている。 これからの子どもの学びはどうあるべきか。基礎基本の知識を習得するとともに、 子どもの理解を深化させ、豊かな学びを創造するために、教師は日々の授業に どのように取り組めばよいのか。 「授業」をキーワードに、今日的教育課題をさまざまな角度から総合的に考える 目的で、第13回教育シンポジウム in 東京では、初の試みとして「生活・総合」 「学力向上」「特別支援」の各テーマが分科会として開催された。 本号では、記念講演と「学力向上」分科会の内容をピックアップしてお届けする。 目次等 【講演】 「深く学ぶための授業改善へ」 秋田 喜代美 東京大学大学院教育学研究科 教授 【実践報告1】 「共感的な暮らしの中で確かな学力を」 勝沼 菜穂美 東京都練馬区立豊玉南小学校 主幹教諭 【パネルディスカッション(話題提供】 「授業改善と子どもの学び」 清水 美憲 筑波大学大学院人間総合科学研究科 教授 【実践報告2】 「数学的思考力・表現力を育てる授業づくり」 平田 富美代 埼玉県三郷市立丹後小学校 教諭 【記念講演】 「国際化時代の子どもを育てる」 鳥飼 玖美子 立教大学大学院異文化コミュニケーション研究科 教授 総括「シンポジウムを終えて」 寺﨑 昌男 財団法人 中央教育研究所 理事長 取材対象概要 日時:平成22年2月14日(日) 会場:文京学院大学女子高等学校・ジャシーホール 主催:財団法人 中央教育研究所 後援:東京都教育委員会,神奈川県教育委員会, 千葉県教育委員会,埼玉県教育委員会, 茨城県教育委員会,栃木県教育委員会, 群馬県教育委員会,長野県教育委員会, 山梨県教育委員会,新潟県教育委員会 東京教育研究所 ㈱学習調査エデュフロント 内容紹介 (本文より) 改めて(日本の近代の学びは、子ども達を生きることから遠ざけたのではないか」、 そして、「受験戦争の勝利者だけが優秀なのか」ということを考えてみなければ なりません。優秀さ(=excellence)とは、もっと多様なものであり、その多様性を 発見していくのが日本の教育の課題であり、同時に教師の仕事だと私は考えます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ OECD のPISA 調査の結果を受けて、日本の子ども達の学力低下が大きく取り上げ られました。しかし、これも学力が低下したというよりは、PISA 調査には、 これまで私たちが求めてこなかった学力が問われているのです。 現在、日本の教育は大きな岐路に立っています。 身体や感情などを含めたトータルな能力として、「これからの学びとは何か」を 探究していくという課題に直面していると言えます。 【訂正】 本文表記の誤りについてお詫びして訂正させていただきます。 (P6. 右段 下から2行目) 誤 「具体物を用いたり、言葉、数式、図を用いたりして考え、説明する活動」 ↓ 正 「具体物を用いたり、言葉、数、式、図を用いたりして考え、説明する活動」