サブタイトル 第13回教育シンポジウム in 東京[特別支援分科会]レポート 授業づくり・学校づくりに生かす特別支援教育の視点 特集内容 新学習指導要領の小・中学校での完全実施を来年・再来年度に控え、さまざまな 教育課題を総合的・多角的に検討しようとの主旨から、第13回教育シンポジウム in 東京は「これからの時代の子どもの学びを考える」と題し、特別支援教育も その中の一分科会として開催された。 見えてきたのは、「ユニバーサルデザイン」としての特別支援教育。特別支援 教育の視点は、通常の学級の一斉授業における授業改善や学級経営にも生かすこと ができ、特別支援教育の推進は、意外にも学力向上につながっていた。 具体的な実践例から、どの子にとってもわかりやすい授業・居心地の良い学校 づくりのヒントを特別支援教育の視点から考える。 目次等 【実践発表】 「学ぶ楽しさが実感できる児童の育成~ ユニバーサルデザインを意識した算数科授業づくり~」 海老原 紀奈子 茨城県取手市立取手小学校 教諭 小林 優子 茨城県守谷市立松ケ丘小学校 教諭 茨城県取手市立取手小学校 教諭(開催時) 「特別支援教育を真ん中に置く学校づくり」 長谷川 清 新潟県見附市立見附小学校 校長 新潟県柏崎市立日吉小学校 校長(開催時) 【講演】 「通常教育と特別支援教育の融合~一斉授業でのユニバーサルデザイン化~」 廣瀬 由美子 独立行政法人 国立特別支援教育総合研究所 総括研究員 【パネルディスカッション】 「特別支援教育の視点で授業改善を考える ~授業のユニバーサルデザイン化への挑戦~」 コーディネーター 石塚 謙二 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課 特別支援教育調査官 取材対象概要 日時:平成22 年2 月14 日(日) 会場:文京学院大学女子中学校 主催:財団法人 中央教育研究所 後援:東京都教育委員会,神奈川県教育委員会, 千葉県教育委員会,埼玉県教育委員会, 茨城県教育委員会,栃木県教育委員会, 群馬県教育委員会,長野県教育委員会, 山梨県教育委員会,新潟県教育委員会 東京教育研究所 ㈱学習調査エデュフロント 内容紹介 (本文より) 特別支援教育は「特別なことをする」というイメージがあるので、通常の学級の 先生の授業に、すでに特別支援教育の視点が散りばめられていたとしても、 どんな点が特別支援教育なのか、先生ご自身が気付かれていないことがあります。 ----------------------------------------------------------------- 発達障害の子どもに対する特別な配慮や支援は、拡大して言えば、ユニバーサル デザインという「支援」になることが多いのです。通常教育と特別支援教育の 先生が連携し、お互いの教育財産を出し合っていくことにより、すべての子ども 達が分かりやすい優しい授業になることではないかと思います。 ----------------------------------------------------------------- 特別な支援が必要な子どもも含めて、教師が行う授業がわかりやすい授業になって いるかどうか、もう一度見直す必要があると思います。特別な支援が必要な子ども 達への対応は、多くの学校で経験されているように、実は他の子ども達のわかり やすさにも間違いなくつながっているのです。