サブタイトル 教育研究シンポジウムin仙台レポート これからの特別支援教育-現状をふまえた支援体制づくり- 特集内容 文部科学省の進める体制整備のための推進事業は年々その範囲を拡大し、 各種法律の整備も進められてきた。これらを受けて、各種学校における体制 整備は確実に成果を上げている。 今後は、教員の専門性の更なる向上や特別支援学校のセンター的機能をは じめとする、各種機関の連携を充実させていくことが求められてくる。 教育研究シンポジウムin仙台は、充実した講演に加え、この春からの特別 支援教育の本格実施を目前にして、活発な質疑、討論が行われた。本号は、 その内容を再構成してお届けする。 目次等 第1部 行政解説 特別支援教育の動向:前編「法整備」 石塚謙二 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課特別支援教育調査官 第2部 基調講演 「発達障害の子どもたちへの配慮と支援の視点」 宮本信也 筑波大学大学院人間総合科学研究科教授 第3部 実践報告 「全職員で取り組む支援体制づくり ~通常の学級担任と特殊学級担任の連携~」 藤田直子 茨城県取手市立戸頭西小学校教諭 茨城県守谷市立松前台小学校教諭(開催時) 「仙台市の特別支援教育への取り組み」 佐藤貢 仙台市教育局学校教育部教育相談課特別支援教育室指導主事 第4部 全体質疑 「現状をふまえた支援体制づくり」 ◇ 仮想事例検討 ◇ 校外リソースの活用 ◇ 全体質疑のまとめ [コーディネーター] 渡邉徹 宮城教育大学教授・附属幼稚園園長 (・特別支援教育総合研究センター長(開催時)) 取材対象概要 日時:平成19年2月24日(土) 会場:仙台市若林区文化センター 主催:財団法人中央教育研究所 後援:国立大学法人宮城教育大学, 宮城県教育委員会,仙台市教育委員会, 宮城県特殊学級設置学校長協議会, 宮城県特別支援教育研究会, 宮城県PTA連合会,仙台市PTA協議会,青森県教育委員会, 岩手県教育委員会,秋田県教育委員会,山形県教育委員会, 福島県教育委員会,盛岡市教育委員会,秋田市教育委員会, 山形市教育委員会,福島市教育委員会(名称は開催当時) 東京教育研究所/(株)学習調査エデュフロント 内容紹介 (本文より) 理解が深まるにつれて呼び名も変わっていくことが往々にありますので、 あまり医学の診断名にはこだわり過ぎない方が良いということが言えます。 もちろん医学的な診断はそれなりに重要です。医学的にきちんと診断を受け ることによる最大のメリットは、その子がこれからどういう問題が起こりや すいかという予測が立つということです。事前に対応することができるよう になることは、非常に大事だと思います。 しかし、これも診断名がつかなければ対応できないということでは決してあ りません。教育現場では、診断名を突き止めることよりも、その子は今どう いう状態か、どういう問題があるのか、それに対応するにはどうしたらいい のかということを、その子どもや保護者の現状に向き合って考えていくこと が何よりも大切なことだと思います。