サブタイトル 第4回教育シンポジウムin大阪レポート これからの特別支援教育-支援の体制作りから実践へ- 特集内容 中央教育審議会答申(平成17年12月8日)「特別支援教育を推進するための 制度の在り方について」を踏まえて、今春、学校教育法施行規則の一部を改正 する省令が可決され、平成18年4月1日より施行された。これにより、学習障害 (LD)・注意欠陥多動性障害(ADHD)の児童生徒も通級指導の対象となり、指 導時間の弾力化も可能となった。また、情緒障害に関する分類が見直され、自 閉症が情緒障害から分離して整理されるなど、障害のある児童生徒に対する指 導体制整備が一歩前進した。 東京会場に引き続き開催された、第4回教育シンポジウムin大阪では、県外も 含めて300名を超える参加者が講演に熱心に耳を傾けた。6月には、学校教育法 等の一部を改正する法律が公布され、来年度より特別支援学校等の新たな制度 がスタートする。本格化する体制作りへの理解と実践のためのヒントとして、 当日の講演をもとに再編した、シンポジウムレポート「特別支援教育特集」の 第三弾。 目次等 第1部 特別支援教育の動向 「特別支援教育における制度改正の動向」 石塚謙二 文部科学省初等中等教育局特別支援教育課特殊教育調査官 「特別支援教育の今後の展開と課題」 花熊曉 愛媛大学教育学部教授 日本LD学会副会長 第2部 効果的な実践のために 「京都府における特別支援教育」 鋒山智子 京都府教育庁指導部特別支援教育課指導主事 「一人一人を見つめるために… ~教育現場における特別支援教育を考える~」 米田和子 大阪府堺市立向丘小学校教諭 「中学校における特別支援教育」 佐藤宏一 香川大学教育学部附属坂出中学校教諭 第3部 全体質疑 「これからの特別支援教育 Q&A」 取材対象概要 日時:平成18年4月23日(日) 会場:大阪YMCA国際文化センター 主催:財団法人 中央教育研究所 後援:大阪府教育委員会,大阪市教育委員会,京都府教育委員会, 京都市教育委員会,兵庫県教育委員会,滋賀県教育委員会, 奈良県教育委員会,和歌山県教育委員会,徳島県教育委員会, 香川県教育委員会,愛媛県教育委員会,高知県教育委員会 東京教育研究所/(株)学習調査エデュフロント 内容紹介 (編集後記より) シンポジウムでお話をしてくださった先生のお一人から、このようなメッセ ージをいただいた。 「私たちスタッフが話をできることというのは、常に自分たちが指導におい て体験してきたことです。しかも、苦しんできたことで、その殆どが失敗例か ら成り立っています。それぞれに各分野では専門的知識を有しているスタッフ ですが、実際指導に当たると、さまざまな状況において苦悩します。また、保 護者への精神的フォローといった問題もセオリー通りには行かない難問です。 このような、私たちの実践から得た見解が、少しでも実践者の先生方の共感を 得られ、参考になればと思います。このレポートにおいても、その意が伝わる ことを切に願っています。」