2005年6月 実践報告集Ⅰ
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サブタイトル
学力調査と教育実践~確かな学力の向上を目指して~
特集内容
2000年12月の教育課程審議会の答申を受けて、児童・生徒の学習状況を客観
的に把握するため、文部科学省主導による全国的な学力調査の実施、絶対評価
の重視、評価法の研究開発が進められるとともに、学校の自己点検・自己評価
が努力義務化された。
そのような流れの中、2004年度にはほぼ全ての自治体・政令指定都市で小
中学生を対象とした学力調査が実施されていることが、先頃の文科省の調査で
報告され、自治体や各学校でも様々な取り組みが続けられている。
大阪・東京で開催された2つのシンポジウムより、「確かな学力」を育むため
の実践例を、教育委員会・学校現場それぞれの立場から報告する。
目次等
実践報告1「学力調査の実施と活用」
喜多秀行 和歌山県教育庁学校教育局小中学校指導課班長
和歌山県教育庁指導主事(実践時)
前馬晋策 摂津市教育委員会事務局教育総務部学校教育課参事
摂津市教育委員会指導主事(実践時)
実践報告2「個に応じた指導改善」
牧野雅彦 京都市教育委員会学校指導課指導主事
京都市立第三錦林小学校教務主任(実践時)
滝本律子 福井県敦賀市立粟野小学校教諭
学力向上フロンティアスクール研究主任
取材対象概要
第2回教育シンポジウムin大阪
学力向上と学力調査-学力調査を教育にどう生かすか-
日時:平成16年12月12日(日)
会場:大阪国際交流センター
主催:財団法人中央教育研究所
後援:大阪府・市教育委員会,奈良県教育委員会,京都府・市教育委員会,
滋賀県教育委員会,和歌山県教育委員会,兵庫県教育委員会,
東京教育研究所/(株)学習調査エデュフロント
第2回教育シンポジウムin東京
学力向上を考える-これからの評価とは-
日時:平成17年2月20日(日)
会場:文京学院大学女子高等学校・ジャシーホール
主催:財団法人中央教育研究所
後援:東京教育研究所/(株)学習調査エデュフロント
内容紹介
(本文解説より)
和歌山県教育委員会では、学力診断テスト実施の趣旨や公表方法に関する理
解を得るための取り組みを積極的に行いながら、全国最大規模(平成15年度は
約6万3千人対象)の調査を一昨年より実施。学校別公表に際しては、個人の特
定や不用意な序列化を避ける細やかな配慮により、積極的な指導改善・学校の
情報公開に県教育委員会が指導力を発揮している。また、自治体共同で初の試
みとなった4県統一テストは、この春結果が公表され、4県間で目立った格差は
ないものの論述問題で正答率の低さが目立つなどの分析が得られた。小中学生
約11万8千人を対象にした抽出データは、今後各県教委の教育行政に活かすこと
にしている。
平成17年4月に文科省から公表された「平成15年度小・中学校教育課程実施
状況調査」の分析結果には平成16年1月~2月に文科省が実施した調査結果とと
もに、各自治体での学力調査の実施状況が取りまとめられた。それによると平
成16年度にはほぼ全ての都道府県・政令指定都市で小中学生を対象に学力調査
が実施され、自治体独自の取り組みが進められていることがわかる。
このような中で、和歌山県の実践は全国的にも取り上げられ、関心の高さが
伺われる。
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